あらゆる物事と同じく、きちんとしたビジネス向けの文章を作成する上では、基本となる知識が必須です。
その基本があればビジネスパーソンとして最低限恥ずかしくないレベルの文章を書くことが出来ます。
さっそく「ビジネス文章の基本」について、以下の項目に沿って順に説明していくことにしましょう。
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ビジネス文書の基本
マスターしておきたい文章表現2
ビジネス文書(ビジネスレター)には、独特の決まった文書表現があります。その表現に慣れ、上手に使いこなすことがビジネス文書(ビジネスレター)作成を上達させるコツ。最低限押さえておきたいビジネス文書(ビジネスレター)の文章表現についてご紹介していきしょう。
主文の導入部分(主文起辞)の表現
前文との区切りを明確にするため、「さて」、「早速ながら」、「このたび」などと書いてから主文へと続けます。これは社外向け、社内向けを問わず、ビジネス文書に共通の表現です。
主文の表現
ビジネス文書(ビジネスレター)で最も伝えたい内容(本題)に当たるものが「主文」です。より解りやすい主文を書くための文章表現のコツをご紹介しましょう。これは社外向け、社内向けを問わず、ビジネス文書に共通の表現です。
●主語と述語が頻繁に変化しないように
一つの文章内や同じ主文の中で、主語と述語が予告なく変わってしまっては読み手が混乱してしまいます。
●文体や表記を統一する
一つの文章を「です・ます」と締めくくるか、それとも「である」で締めくくるか、コトは「こと」と書くのか、それとも「事」か、ナドは「など」と書くのか「等」か、といった文体や表記が統一されていないと読みにくい文章になってしまいます。
●敬語の使い方に注意しましょう
文書の目的と内容に沿って敬語や謙譲語、丁寧語を適切に使いましょう。
●5W2Hに注意しましょう
5W2Hがしっかりと書かれていれば、文章は一気にわかりやすくなります。5W2Hとは次の各言葉を指します。
When | 受信日や発信日、納期、期日などが「いつ」か、を表す言葉 |
---|---|
Where | 開催場所や納入場所などが「どこ」か、を表す言葉 |
Who | 対象となる人や宛先など「誰」か、を表す言葉 |
Why | 目的や理由など「なぜ」か、を表す言葉 |
What | 内容や対象物、用件など「何」か、を表す言葉 |
How | 方法や手段など「どのようである」か、を表す言葉 |
How much | 金額や数量など「どのくらい」か、を表す言葉 |
末文の表現
社外向けのビジネス文書(ビジネスレター)では、締めくくりの文章にあたる「末文」までしっかりと書きたいものですね。文書のタイプによっても異なりますので、ここではその例を一部ご紹介することにしましょう。
●「通知状」の末文の表現
次に紹介する各言葉を適宜選び、組み合わせて使います。
- まずは・とりあえず・取り急ぎ
- ご通知・お知らせ・ご一報・ご連絡・ごあいさつ
- 申し上げます・まで
●「依頼状」の末文の表現
次に紹介する各言葉を適宜選び、組み合わせて使います。
- ご多忙中・お取り込みのところ・
無理をいって・お手数をおかけして - まことに恐縮ですが・恐れ入りますが・申し訳ありませんが
- 趣旨をご理解の上・事情をご賢察の上
- なにとぞ・なにぶん・まげて
- ご協力・ご高配・お力添え・お聞きとどけ・お取り計らい
- いただきますよう・くださいますよう・賜りますよう
- お願い申し上げます
●「照会状」の末文の表現
次に紹介する各言葉を適宜選び、組み合わせて使います。
- まずは・取り急ぎ
- ご照会申し上げます・ご照会まで
●「督促状」の末文の表現
次に紹介する各言葉を適宜選び、組み合わせて使います。
- 右重ねて・ご連絡を
- お願い申し上げます
●「あいさつ状」の末文の表現
次に紹介する各言葉を適宜選び、組み合わせて使います。
- 今後も
- お引き立てのほど・ご高配賜りますよう・倍旧のお引立て
- よろしくお願い申し上げます
●「案内状」の末文の表現
次に紹介する各言葉を適宜選び、組み合わせて使います。
- まずは・お礼かたがた
- ご案内申し上げます・ご案内まで
※なお「拝啓」・「謹啓」で始まる場合は「〜申し上げます」、「前略」で始まる場合は「〜まで」と締めくくるのが一般的。
●「詫び状」や「断わり状」の末文の表現
次に紹介する各言葉を適宜選び、組み合わせて使います。
- なにとぞ・以上の次第につき・まげて
- 事情をご賢察の上・まことに心苦しい次第ですが
- ご了承・ご寛容・ご承諾
- 賜りますよう・くださいますよう・いただきますよう
- お願い申し上げます